月刊誌バックナンバー

きらりと KIRARITO 秋冬号

きらりと KIRARITO 秋冬号表

きらりと KIRARITO 秋冬号裏

いつもエクノキュアビオをご愛飲いただきまして、誠にありがとうございます。
最近は腸活が多くの注目を集めていいますが、なぜここまで注目を集めるようになったのでしょう。
その一つに、腸内細菌は便通などの腸に関係することだけでなく、ストレスやアレルギー、肌、さらには肥満など様々な領域に関与していることが分かってきたからではないでしょうか。
「きらりと」ではシリーズとして腸内細菌と様々な領域の関りをご紹介いたします。
皆さんの腸活、かがやく日々のお役に立てればと存じます。ぜひご一読ください。


現代はまさに「ストレス社会」

 厚生労働省の平成28年度国民生活基礎調査によると、男性の約4割、女性の約5割が何らかの悩みやストレスを抱えており、特に20~50歳代でその割合が高くなっています。
現代はまさに「ストレス社会」と言えますね。


腸は第2の脳~腸と脳のとても深い関係~


ストレスと腸の関係

 緊張や不安でおなかがキリキリと痛くなる、旅行など環境が変わると便秘になってしまう、といった経験がある方もいるのではないでしょうか?
 脳の状態が腸に影響することは知られていましたが、近年では、それと反対に、腸のさまざまな変化が脳に伝わり、気分や感情という心の状態にも影響を及ぼすことが分かってきました。


腸脳相関~腸と脳は会話をしている~

 このように脳と腸が互いに影響を及ぼし合う関係を「腸脳相関」と言います。
 脳で感じた不安が腸に伝えられるという研究が行われていましたが、最近では、腸からも迷走神経を通じて、さまざまな情報を脳へ伝えていることが分かってきました。つまり、腸と脳は会話をしているのです。
 腸から脳への情報量は脳から腸よりも多いと考えられており、脳は腸から送られてくる情報に大きく影響を受けていると言えます。
 さらに最新の研究において、この腸から脳に送られる情報に、腸内細菌が大きく影響を与えることも明らかになりつつあるのです。ストレス社会である今、腸脳相関は注目すべきメンタルヘルスのテーマといえます。


脳は腸から生まれた!?

 脳は発生学的には「腸から生まれた」と言われています。
 腸は体の中でもっとも起源が古い器官で、原生生物がはじめに獲得した臓器が「腸」なのです。原生生物は、やがて腸周辺に神経細胞をもち、腸の動きをコントロールするようになりました。
 そして、この神経細胞から「脊髄」ができ、さらにそこから「脳」ができたと言われています。このことも脳と腸が密接に相関している理由の一つかもしれません。


腸脳相関は腸内細菌がカギ!

 ストレスが強くなると症状が悪化する病気の一つに「過敏性腸症候群(IBS)」があります。IBSは、腸に異常がないにもかかわらず、腹痛や腹部不快感が続き、習慣的に便秘や下痢などを繰り返す疾患で、日本人の10~20%に見られるなど、決して珍しい病気ではありません。
 なぜストレスによって症状が悪化するのか、長い間原因が分かっていませんでしたが、IBS患者では、脳が不安やストレスを感じると、その信号が伝わりやすく、腸が過剰に 反応し、痛みを敏感に感じ取りやすくなっています。そして、その刺激が脳に伝わり、苦痛や不安感が増してしまいます。このように、IBSは腸脳相関の悪循環によって起こっていることが分かってきたのです。
 腸脳相関に関わる腸内細菌はどのように脳に情報を送っているのでしょうか。最近の研究で、腸内細菌が腸と脳をつなぐ「迷走神経」を刺激することで、脳に影響を及ぼしていることが分かってきました。
 この考えを応用し、腸内フローラのバランスを改善するプロバイオティクスを心身の不調の改善に役立てようという研究も行われています。


ストレス社会に光!「幸せ」にも腸が重要!

 腸は私たちの「幸せ」にも関与しているのです。
 私たちが脳で幸せを感じるもとになる「幸せ物質」のひとつがセロトニンです。
 このセロトニンが脳で正常に作用すると、人は前向きな気持ちを保ち、幸せを実感するとされています。
 そして、このセロトニンの原料である「5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)」は、腸内細菌によって作られています。
 ストレス社会の現代、腸内環境を整えて、幸せホルモンのセロトニンを増やしましょう。

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