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つるかめ健康ニュース便 2017年11月号

つるかめ健康ニュース便2017年11月号表

つるかめ健康ニュース便2017年11月号裏

健康ワンポイント

■インフルエンザと予防対策
インフルエンザのウィルスの型は色々あり、その年の見込に合わせてワクチンがつくられます。
例年12月から3月にかけて流行します。ワクチンによる予防接種は、効果が出るまでに2週間程度かかるので、11月中の接種をお勧めします。
今年は、製造ワクチンの量が少なめと報道されましたので、医療機関に早めの予約をすると良いと思います。
■予防法
〇手洗いやうがいをしっかり行う
〇十分な休養、バランスのとれた食事で抵抗力を高める
〇室内の空気が乾燥しない様に、加湿器などで50~60%位の湿度を保つ
〇外出時はマスクを着用するようにして、うつらないように気をつけましょう。


食品の出しっぱなしに要注意

秋の深まりを感じられる今日この頃ですが、過ごしやすくなると、つい食品に対しての考えが緩くなりませんか?例えば、朝作ったおかずを放置したまま夜遅く冷蔵庫にしまったり、食べ物を開けたまま放置したり、ご飯を出しっぱなしにしていたり・・・。
 実は空気清浄度を表すISO基準によると、快晴の外の空気にはウイルスや細菌も含んだ(0.1μm~5nmの)粒子が13億個以上存在するそうです。菌の繁殖には温度、水分、栄養が必要なのですが、今の時期は、それらが揃っているため、空気中の菌による食品汚染が少なくありません。運が悪いと嘔吐や下痢(食あたり)を起こしてしまいます。
 対策としては、食品にラップをして、粗熱がとれたら冷蔵庫へ入れる習慣をつけるなど、夏と同じように気を付けることです。楽しみにしていた食べ物を、食べようとしたら味が変!なんだかネバネバするなど、美味しく食べられないばかりか、知らずに危険食品を食べていたら残念ですよね。
 ヒトの身体には1000種100兆個くらいの菌が共存し、私たちが健康でいられるように働いてくれています。免疫といわれるバリア機能は、私たちのカラダに侵入しようとする悪い物をブロックする役割があります。でも、バリア機能には限界があり、余計なことに労力を消費してしまうと、本当にカラダを守らなくてはならない時に力を発揮できず、結果として体調を崩してしまうことに繋がります。食品へのひと手間を億劫がらず習慣にすることで、健康的な生活を続けられたら嬉しいなと思います。


チョコレートで健康に

皆さんは、「世界一売れているお菓子は何か?」
と考えたことはありませんか。
答は「チョコレート」です。

 チョコレートが最も食べられている理由は、手軽に濃厚な満足感を得られるからなんです。カカオの脂と牛の脂は、脂肪酸(油)の組成が似ており、美味しさを感じやすい脂です。しかし、カカオの脂は、人間の体温より低い温度約33℃前後で溶け、牛肉は40℃~50℃で溶けます。つまり、牛肉は熱をかけることで美味しさを感じやすくなり、カカオは、口に入れた瞬間から溶け出し、味を感じる味蕾(みらい)細胞がカカオの脂と糖分をリッチに感知。即座においしさの信号が脳に伝えられます。
 チョコレートが日本に伝わったのは江戸時代。ヨーロッパから中国を経由した貿易を通して長崎へ伝えられたのは始まりだと言われています。一般に普及したのは大正7年(1918年)頃で、大手製菓メーカーによって販売が開始されたのがきっかけで、一般に知れ渡るようになりました。
 ところで、皆さんは1年間にチョコレートをどのくらい食べていますか?日本人の場合1年間で一人当たり2.0kg(※55gの板チョコ約36枚分)消費しています。因みにチョコレートの国別年間消費量ランキングを見ると、1位 ドイツ 11.5kg、2位スイス 10.8kg、3位ノルウェー 9kg、4位オーストリア 8.5kg、5位イギリス8kg。甘いものと聞くと“アメリカ”という印象がありますがちょっと驚きの結果ですよね。
 さて、このチョコレート、以前から高血圧予防、血管内皮機能の改善、心疾患リスクの低減などの効果があることが知られていました。最近の研究では、脳の海馬などの中枢神経に多く存在する脳由来神経栄養因子を増やすことで、認知症予防だけでなく、記憶や学習能力の低下を抑えることがわかってきました。特に記憶の部分に効果があるのが嬉しい食べ物ですよね。世界一食べられているお菓子を上手に活かし是非健康にお役立てください。

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